書名:沖縄の祖先祭祀
副題: 
叢書名: 
著者名:平敷令治 著
発行日:1995.10.5
ISBN:978-4-8042-0097-2 C3039 P8240E
判型:A5判
頁数:口絵原色1頁・モノクロ8頁/本文568頁
定価:本体8,000円+税

前著『沖縄の祭祀と信仰』で第30回柳田賞を受賞した著者が、満身の力をこめて説き明かす大著。他界観と霊魂観、祖先祭祀の諸相から、沖縄の祖先祭祀を統括してその特色を析出する。

<主な内容目次>
序論 本書の課題
第一篇 他界観と霊魂観
 第一章 他界観
  第一節 ニライ・カナイ
   一 柳田国男の山中他界観と折口信夫の「海彼」の他界
   二 伊波普猷の「ニライ・カナイ」考
   三 柳田国男の「海神宮考」
   四 オボツ・カグラ論争
  第二節 御嶽の祭神
   一 氏神の祭神
   二 御嶽の祭神
   三 御嶽とグスク
  第三節 セヂ
   一 セヂの憑依
   二 セヂのベクトル
   三 マナ的観念
   四 神女の死
 第二章 霊魂観
  第一節 遺骨尊重
   一 南島の二重葬
   二 両墓制をめぐる論争
   三 洗骨儀礼
  第二節 人を神に祀る風習
   一 「人は死ねば神となる」
   二 祖神を祀る集団
  第三節 魂魄
   一 魂と魄
   二 冥婚
   三 御霊
第二篇 祖先祭祀の諸相
 第一章 死霊から祖先へ
  第一節 王朝時代の荼毘と年忌
   一 臨済僧の関与
   二 五段階の服制
   三 無服之殤
   四 殯
   五 年忌
   六 四代祭
   七 年中のまつり
  第二節 清明祭の受容―伊是名の事例―
   一 伊是名玉陵の清明祭
   二 墓地神
  第三節 近・現代の葬送と年忌
   一 ダビと焼香
   二 近代宜野湾の習俗
    付・一 奄美・瀬戸内町の習俗
    付・二 奄美・伊仙町上面縄の習俗
  第四節 近・現代の一門祭祀
   一 神棚で祭る祖神―那覇@―
   二 祖神と合祀される神仏―那覇A―
  第五節 家文書
   一 中山家文書
   二 『平良之親類中日記』
 第二章 位牌祭祀の受容と普及
  第一節 王朝時代の菩提所
   一 第一尚氏の王廟
   二 第二尚氏の王廟
   三 王廟以外の菩提寺
   四 清泰寺・忠盡堂
  第二節 位牌祭祀の普及
   一 沖縄諸島
   二 宮古諸島
   三 八重山諸島
  第三節 位牌・御霊前
   一 「位牌」製作
   二 位牌の類型
   三 写し位牌
   四 御霊前
  第四節 位牌銘の事例
   一 王家の位牌
   二 久米系の旧家
   三 毛姓池城家
   四 毛姓豊見城家
   五 尚姓金武家
   六 麻姓田名家
   七 ・姓田場家
   八 伊是名村の旧家
   九 宜野座村の旧家
   十 浦添市の旧家
   十一 大里村の旧家
   十二 久米島具志川村の旧家
   十三 渡嘉敷村字渡嘉敷の屋号根元(富里家)の位牌
   十四 粟国村字西上原家の位牌
   十五 宮古狩俣の伊良部家の「ニーマヌシユーの位牌」
   十六 八重山の山陽氏宗家の位牌
   十七 奄美・伊仙町上面縄の事例
 第三章 史料にみる位牌の承継
  第一節 男性の承継
   一 承継の原則
   二 排行・猶子・過房
   三 過継
   四 本位牌と協位牌
  第二節 女性の承継
   一 「女性位牌」の承継
   二 女性の「位牌承継」
   三 位牌の里帰り
 第四章 墓の形態と構造
  第一節 家族墓と門中墓
   一 那覇の墓地
   二 今帰仁村字崎山の古墓
   三 今帰仁村字今泊の門中墓
   四 造墓
   五 久高島の墓地
    付・一 奄美・瀬戸内町の墓
    付・二 奄美・伊仙町上面縄の墓
  第二節 亀甲墓
   一 亀甲墓の成立
   二 母胎回帰説
    付・台湾漢人社会の墓
 第五章 墓誌
  第一節 沖縄の墓誌
   一 墓誌の種類
   二 厨子銘の記載形式と内容
   三 戒名
   まとめ
  第二節 奄美の墓碑
   一 瀬戸内町の墓碑
   二 伊仙町上面縄村落墓地の墓碑
第三篇 総括と展望
 終章
   一 総括
   二 展望
あとがき/初出一覧/参考文献/索引
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