柳田國男「日本の社会」 全18冊

現代の学校教育はいうまでもなく、明治以降の学校教育は、子供に概念的な知識を与えることをその本旨としてきた。そのため、自分の生活環境の中で物事を正しく判断する力が培われず、その結果が戦争への道であったことを反省した柳田國男が、自己の民俗学に基づいて情熱をこめて実践した教育改革の足跡が、検定社会科教科書「日本の社会」と一連の教育論書である。「史心」を伝えるべく自ら構想した社会科教育に、日本の常民の生き方を遺産とする柳田國男の教育の理想を知ることができるだけでなく、荒廃した現代教育への痛烈な批判を読みとれよう。「教育とは何か」が大きく問われている今日、教育関係者、民俗学関係者に止まらず、広く国民に読まれるべき価値を有するといえる。
昭和29年度実業之日本社版・小学校社会科教科書
監修 大藤時彦
復刻刊行委員 山中正剛 及川徳彌 福田須美子
各A5判 全18冊セット 本体39,000円+税
日本図書コード(セット) ISBN978-4-8042-0536-6 C3337 \39000E

柳田國男「日本の社会」(2年〜6年) 9冊  
柳田國男「学習指導の手引」(1年〜6年) 6冊  
社会科の新構想(昭和22年10月10日発行) 1冊 成城教育研究所編
社会科教育法(昭和22年10月10日発行) 1冊 柳田國男・和歌森太郎共著
別冊解題 1冊  

別冊解題 内容
山中正剛 いまなぜ「柳田社会科教科書」か
大藤時彦 柳田先生と社会科教育
直江広治 教育民俗学の構想
庄司和晃 柳田社会科の成立と教科書の主題
田嶋一 柳田社会科と歴史教育
寄藤昴 地理教育と柳田社会科
福田須美子 同時代の社会科教科書
竹下昌之 「柳田社会科」からなにを学ぶか
←もどる