←もどる
書名:植民地の朝鮮と台湾
副題:歴史・文化人類学的研究
叢書名:Academic Series NEW ASIA 50
著者名:崔吉城・原田環共編
発行日:2007.6.15
ISBN:978-4-8042-0772-8 C0330 \3800E
判型:四六判
頁数:396
定価:本体3,800円+税
植民統治期から戦後にかけての朝鮮と台湾において、漁業活動、言語、国語教育、植民地支配にみる文化の変容、神道・キリスト教・仏教などの布教活動、ドキュメンタリー等の分野で十二名の学究者がその史実の実態に迫る論考。
<主な内容目次>
■はしがき(崔吉城・原田環)
■朝鮮引揚者と韓国―朝水会の活動を中心に―(藤井賢二)
1、はじめに 2、朝水会と朝水興産の発足 3、朝鮮水産開発と朝鮮水産業会 4、朝水会の事業の発展 5、日韓通商協定と『日韓漁業協定試案』 6、朝水興産の事業挫折と『朝鮮水産開発史』の刊行 7、朝水会の不振と李承晩ライン問題への困惑 8、おわりに
■台湾東海岸における漢人・アミ漁民と沖縄漁民の接触―植民統治末期から戦後初期を中心に―(西村一之)
1、はじめに 2、調査地S地区における漁業技術移転:漁業移民と留用者 3、漁業をめぐる移動:漢人・アミ漁民と沖縄漁民の接触 4、まとめ:漢人・アミ漁民にとっての沖縄漁民そして沖縄
■植民地朝鮮における日本語教育の近代的側面―日本人から見た、朝鮮人にとっての日本語の意味―(山田寛人)
1、はじめに 2、韓国併合以前 3、韓国併合直後 4、生徒募集の困難に対する認識 5、朝鮮人の「自主的」日本語学習に対する認識 6、おわりに
■台湾総督府の「種族」・言語認識―日本統治初期の人口センサス・戸口調査・通訳兼掌手当―(冨田哲)
1、はじめに 2、1905年臨時台湾戸口調査―種族と言語の一対一の対応― 3、戸口調査と種族認識 4、警察の通訳兼掌関連の基底と言語カテゴリ 5、1905年調査の準備過程での種族と言語の語られ方 6、おわりに
■『放送教本初等国語講座』に見る「国語」教育(上田崇仁)
1、はじめに―問題の所在― 2、上田(2006)における仮説 3、上田(2006)における仮説の整理 4、『放送教本初等国語講座』の構成 5、『放送教本初等国語講座』にみる「国語」教育
■台湾の植民地支配にみる訃聞の資料的価値に関する一試論(上水流久彦)
1、はじめに 2、日本人の入植状況にみる訃聞の資料的価値 3、日本人と台湾人との関係にみる訃聞の資料的価値 4、台湾人の日本文化受容にみる訃聞の資料的価値 5、結語
■神社参拝反対と殉教(ジェームス・H・グレーソン著、崔吉城訳)
1、はじめに 2、植民地朝鮮と日本の帝国主義政策 3、朝鮮のプロテスタントの殉教者の例 4、朝鮮の殉教者の特徴
■台湾で神として祀られた日本兵(山路勝彦)
1、はじめに 2、「鬼」と祟りとご利益と 3、神になった日本軍兵士 4、いざ、観光の旅へ
■植民地朝鮮におけるキリスト教―矢内原忠雄を中心に―(崔吉城)
1、はじめに 2、植民学と信仰 3、「パウロ」として 4、信仰と朝鮮植民地 5、結論
■植民地期における日本仏教による台南地域への布教(松金公正)
1、はじめに 2、台南地域布教に関する先行研究 3、台南地域における日本仏教による布教のはじまり―浄土宗を例として― 4、各宗派による寺院・説教所の設立と教線の拡大 5、社会事業の展開 6、おわりに
■翻刻 井上角五郎・今泉秀太郎の甲申政変遭難記(原田環)
・解説 ・資料 井上角五郎氏帰京 遭難記事 京城地図
■大正期の在日ヒーロー(鄭大均)
1、はじめに 2、渡日前 3、「鮮人作家」の誕生 4、評論活動 5、『満蒙時代』