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書名:樺太朝鮮人の悲劇
副題:サハリン朝鮮人の現在
叢書名:Academic Series NEW ASIA 48
著者名:崔吉城著
発行日:2007.5.15
ISBN:978-4-8042-0770-4 C0330 \3500E
判型:四六判
頁数:298
定価:本体3,500円+税

今なぜサハリンか。二十世紀はじめまでサハリン島は流刑の島であった。現在、四万人余の朝鮮人が住んでいる。植民地時代、「強制連行」、思想統制、日本人による朝鮮人虐殺、それは不幸な日本の植民地史にあった。

<主な内容目次>
序文
第1章 今なぜサハリンか
第2章 流刑と棄民の地
 ・流刑地 ・チェーホフのサハリン調査研究
第3章 サハリン朝鮮人の研究
 ・国際シンポジウム
第4章 少数民族
 ・ワル村 ・朝鮮人金氏家
第5章 生活文化
 ・花を売る朝鮮人 ・花を買う人 ・米とジャガイモ ・飲酒
第6章 ロシアの開発
 ・朝鮮人が増加
第7章 「強制連行」と労務動員
 ・労働者の証言
第8章 労務管理
 ・脱走者の取り締り ・朝鮮人関係書類綴 ・人相着衣
第9章 思想統制
 ・排日思想 ・「恵須取朝鮮人会々報」 ・朝鮮人監視 ・密航朝鮮人検挙
第10章 日本人による朝鮮人虐殺
 ・非常時のエピソード ・ソ連軍侵入 ・「瑞穂村の悲劇」 ・検死、調書、判決、執行 ・七月二二日クラコーフ中尉の尋問、取調べ ・判決と刑執行 ・事件の処理 ・予審及び本裁判の経緯
第11章 虐殺事件の分析と意味
 ・朝鮮人はスパイ ・在郷軍人会・青年団の武装化 ・民族間の葛藤
第12章 帰国と離散家族の再会
 ・「日本人妻」たち
第13章 永住帰国
 ・引揚げと渡日 ・日本政府の動き ・アパート団地 ・サハリンに戻って死にたい ・話が通じ難い
第14章 ロシア人と結婚
第15章 朝鮮語
 ・多言語 ・朝鮮語放送 ・宣教活動 ・夜に一人で歩くことは自殺行為 ・報復が怖い ・泥棒は日常茶飯事
終章
 ・戦争は狂気か ・過去が良かった
あとがき
参考文献